しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

猫と木漏れ日とふたりの女の子と/ジャック・リヴェット『セリーヌとジュリーは舟でゆく』 本日期末の有給休暇。午前中、東京駅近くで用事を済ませてから、中央線で御茶ノ水まで出て、そこから総武線に乗って飯田橋駅で下車。御茶ノ水駅から四ッ谷駅までの総…

日仏学院で開催中の「ジャック・リヴェット・レトロスペクティヴ」(http://www.institut.jp/agenda/festival.php?fest_id=40)にて、ジャック・リヴェット『パリはわれらのもの』(Paris nous appartient, 1960)。行く前から家人に「これ日本未公開だから1…

映画メモ: ジャン・ルノワール『素晴しき放浪者』(1932年)を観て『お早よう』(1959年)の勇ちゃんを思い出す そう、あの水と水と光のきらめきとが溢れ返っている眩いほどに美しい、ジャン・ヴィゴ『アタラント号』(1934年)での、落書きみたいなおかし…

竹中労を読んでバンツマとアラカンとマキノ正博に敬意を表して 東京国立近代美術館フィルムセンターにて、マキノ正博『恋山彦』(日活、1937年)『江戸の悪太郎』(日活、1939年)を観た。阪東妻三郎の荒唐無稽すぎる超人っぷりが笑えた、さすが「大将、おア…

<追記・3/16> 普段、ここにお見えにならないような方々にまでぞくぞくと訪問していただいているようで「なんだか」という感じではありますが、まあ、でも自ら進んで言い出したことなのでちょっと補足を。何も岡田時彦の魅力に中野翠が疑問を投げかけたから…

中野翠『小津ごのみ』にひとこと物申す この日記という名の備忘録をはじめてから今まで一つだけ自分の中で約束事としていたのは、嫌いなものや嫌なことについては書かない、ということである。それは後になって読み返した時にきっとどんよりイヤーな気分にな…

今日もまた東京国立近代美術館フィルムセンターにて、マキノ正博『グランド・ショウ1946年』(松竹大船、1946年)マキノ雅弘『おかる勘平』(東宝、1952年)を観る。『おかる勘平』を今回の特集でどうしても観たくて、このプログラムは平日夕方しかかからな…

日曜日、東京国立近代美術館フィルムセンターにて、川浪良太・滝澤英輔・久保為義『学生三代記 昭和時代[マキノ・グラフ版]』(マキノプロ、1930年)の中から「野球の巻」「下宿の巻」を観た。これはずいぶんと前から映画保存協会(http://www.filmpres.org/…

先週末、埼玉県立近代美術館にて「没後30周年 熊谷守一展 ー天与の色彩 究極のかたちー」「リサーチ・プログラムー小村雪岱の江戸モダン」を観る。自宅から自転車散策圏内であるところの熊谷守一美術館は、打ちっぱなしの壁にモリカズの蟻んこの絵が描かれて…

とある方のご好意で、念願かなって、小津安二郎監督作品『お嬢さん』(昭和五年、松竹蒲田)の主題歌(!)、二村定一・天野喜久代『お嬢さんの唄』(昭和六年、時雨音羽作詩/佐々紅華作曲)を聴かせていただく。何という幸運なことだろうか。本当にありが…