しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

2006-12-01から1ヶ月間の記事一覧

山崎まどかさん*1がやっていた、フィルムで観てよかった旧作映画ベスト10をわたしもやってみんとしてするなり。順位がついていますが、1位はともかく、2-5位はほぼ同じくらいどれも素晴らしかった作品です。来年もまた良い映画が沢山観られますように。 1. …

今日もたいへんによいお天気なので、いそいそと洗濯2回と掃除をしてお昼前にジュンク堂周遊へ。この前の大江健三郎書店の知性ど真ん中な素晴らしく美しいとしか言いようがない書棚にも唸ったけれど(そしてこれらの本をすいすい読める頭が欲しいと思った!ヴ…

女優の岸田今日子さんが亡くなられたのですね。近所の可愛い絵本やさん「貝の小鳥」で確か300円で買った岸田さんの『一人乗り紙ひこうき』*1という本の中に『お兄ちゃま』という短編があるのですが、タイトルから察することができるような近親相姦的な世界に…

"Drop of Dreams; Toshiko Okanoue: Works, 1950-1956" (Nazraeli Press*1, 2002) 昨年の冬に世田谷美術館で開催されていた『瀧口修造:夢の漂流物展』で彼女の作品に出会ってからというもの、時計がみるみるゆがんでいって針が物凄い速さで逆回りしはじめ、…

12月12日のgoogleはムンク仕様だったので、「えー、12月12日は我らが小津先生のお誕生日であり命日なのに」とやや不満に思っていたところ、戯れに調べてみたら何と12月12日はフローベールのお誕生日でもあった。すごい日だ。大いなる自己満足を承知で書くけ…

溝口健二『浪華悲歌』(1936) 平日は夜の七時、セルリアンブルーとマンダリンオレンジの地下鉄をすいすいと乗り換えてフィルムセンターに寄れる日はたいへんに上機嫌。昨日は『祇園の姉妹』と同じ年に撮られた『浪華悲歌』を観る。またしても素晴らしいのは山…

コラージュとフォトモンタージュ展(東京都写真美術館) http://www.syabi.com/details/collage.html コラージュ好きとしては、少し気になっていた展示会。しかも、個人的に目が離せない30年代ものもありそうだし、またこの前みたいに行かなかったと後悔する…

そのあと、急いで地下鉄に乗ってポポタムに駆け込みで海野弘「私の100冊の本の旅」展。海野弘先生の本が一同に展示されているのは壮観。ダメもとで「あのう、今日のトークショーは満席ですか?」とお店の方にお聞きしたら、「受付は一番最後で桟敷席になりま…

早退けしてフィルムセンターで溝口健二『女優須磨子の戀』。今回の溝口特集でこれだけは観たい!と熱心に思っていたのだけれど、はたと立ち止まって考えてみるとどうしてそう思い込んでいたのやら判らない。主演は(特に好きな女優さんではない)田中絹代だ…

土曜日は『噂の女』『祇園の姉妹』をフィルムセンターに観に行く。*1東京で音楽学校に通う女学生(久我美子)が手痛い失恋をして、京都の島原遊郭で老舗の置屋を営む実家に戻ってくるというところからスタートする『噂の女』は彼女のモダンガールぶりが見も…