しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

本日の英パン発見・番外編 その1『婦人サロン』(文藝春秋社)の巻 いつもお世話になっている演劇博物館に加え、先日の「川喜多記念映画文化財団」訪問を終えて、あらかた映画関係の雑誌でめぼしいものはもうほとんど見尽くしている気がするので、いよいよ新…

秋の夜長に英パンつれづれ 先月、新文芸座で指折り数えて楽しみにしていた、溝口健二『瀧の白糸』を観て、村越欣弥に扮した岡田時彦(特にクライマックスとも思える公判での訊問シーンのあの澄み切った表情ったら!)があまりにも素晴らしくて素晴らしくて、…

週末お出かけメモ。 ・植草甚一/マイ・フェイヴァリット・シングス(世田谷文学館) http://setabun.jp/exhibition/uekusa/ がらくた集め、切手、マッチラベル、切り抜き、マックス・エルンストの影響を受けたコラージュ。 他愛のないものを偏愛して、役に…

日曜日、日仏にペドロ・コスタの新作+トークショーを観に行く予定だったのですが、一時過ぎに行ったらもうチケット完売で観られませんでした。そんなに人気があるとは....シネフィル恐るべし。

なんやかんやですっかり間があいてしまった、世田谷美術館「福原信三と美術と資生堂展」の感想めいたことだけれども、一等印象に残ったのは、筆遣いが小出楢重みたい、と思った川島理一郎「セーヌ河の景(ポンヌフ)」と野島康三を巡る展示(あの細川ちか子…

11日までやっている、山形ドキュメンタリー映画際のプログラム「やまがたと映画」*1での佐藤千夜子と瀧田静枝特集を横目で「いいナア」とため息吐きながら、20日の学士会館での澤登翠35周年「活弁in学士会座」*2では斉藤寅次郎のシュールな傑作(しかも主演…

南部僑一郎『愛の国境線 炎の女 岡田嘉子』(ノーベル書房、1968年)より ちょうどそのころ十二月の終わり、皇太子明仁がうまれた。まったく時を同じくして、京都から「時彦がもうダメなようだ。とにかくちょっと来い」という手紙が来た。わたしは信じられな…

英パンの死 英パンの死については、色々な人が様々なおもいを綴っている。小津安二郎が、谷崎潤一郎が、内田吐夢が、岸松雄が、山本嘉次郎が、斉藤達雄が、牛原虚彦が、そして、件の本の著者、南部僑一郎が。 その他、現物は未確認ながら、書籍では入江たか…