しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

マキノ正博『世紀は笑ふ』(日活多摩川、1941年) 土曜日の映画鑑賞メモ。 監督がマキノで広沢虎造と杉狂児(この方も我が贔屓のバイプレーヤー)が主演で脚本は小国英雄でおもしろくない訳がないのであーる!という確信に満ち満ちて、今日もはよから東京国…

成瀬巳喜男『女人哀愁』(P.C.L.+入江ぷろだくしょん、1937年) アテネフランセにて溝口・成瀬特集の二日目、これは佳作。 今日はカメラが三浦光雄なので安心して鑑賞できた。やっぱりカメラがいいとすべてがよく見えてしまうなあ。三浦光雄は不二映画で岡田…

午後はお休みをいただいて映画を二本鑑賞。 ・マノエル・ド・オリヴェイラ『夜顔』(アルシネテラン、2006年) お正月明けから怒涛のマキノ月間が始まってしまったので、毎回フィルムセンターに行く道々銀座テアトルシネマのミシェル・ピコリとビュル・オジ…

映画つれづれ:溝口健二と小津安二郎 日本映画を観始めてからまだ日が浅く、最初は、おおよその人に違わず小津安二郎からはいったこともあるし、その完成され洗練され計算され尽くした小津の狂いのない美にすぐさま魅せられ惹き付けられたために、他に何も観…

マキノ雅広『映画渡世 マキノ雅広自伝』天の巻・地の巻(ちくま文庫)*1 お正月明けからすっかりマキノ熱にやられて、マキノ雅広『映画渡世』上下巻を、とある寒い冬曇りの一日に読む。何と面白い自伝なのだろう!図書館で借りて来て、どれどれ、試しに数頁…

水曜日、マキノ正博『ハナコサン(ハナ子さん)』(1943年、東宝)を観にフィルムセンターへ。 嬉しいことに、本日もほぼ満員である、ああ、満員でよかった。 こんなに愉しいマキノの映画を空いている映画館で観るなんてことは嫌ですもの! フィルムセンター…

それから「蒲田モダニズム」つながりで、今出ている『アイデア』(http://www.idea-mag.com/)326号の特集は何と「河野鷹思 本の仕事、雑誌の仕事」だと聞いて、本屋でさっそく立ち読みしてこちらもキャーとなる。いっとう最初に北村小松の装丁本が出てくる…

マキノの幸福冷めやらぬ日曜日、無声映画伴奏者の柳下美恵さん企画「お宝映画上映会」にて、昨年見逃して地団駄踏んで悔しがっていた、牛原虚彦『海浜の女王』(1927年、松竹蒲田)と斎藤寅次郎『モダン怪談100000000円』(1929年、松竹蒲田)が再びかかる!…

そんな祖母が大ファンだった片岡千恵蔵*1主演の映画二本、マキノ正博『鴛鴦歌合戰 』(1939年、日活京都)『清水港 代参夢道中』(続清水港)(1940年、日活京都)を新年初のフィルムセンター(http://www.momat.go.jp/FC/fc.html)にて鑑賞する。2008年の映…

大晦日に大正生まれの祖母が亡くなった、九十一歳。 お洒落とデパートと片岡千恵蔵と鰻とお寿司が大好きだった祖母。 わたしが山名文夫の唐草模様を懐かしく思うのは、祖母の、白粉がところどころこびりついていた三面鏡のついた鏡台にはいつも決まって資生…