しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

エルンスト・ルビッチ『生活の設計』(1933)を日仏で。 ルビッチはほんとに上手いなあ。 最近とみに古い日本映画づいていて実は洋画を観るのは久しぶりだったのだけれど、こういう一つの作品として始めから終わりまでプロットに全く隙のない素晴らしい傑作を…

瀬川昌久『舶来音楽芸能史 ジャズで踊って』(清流出版)を読む。 凄い本。 こちらがまだ齧りはじめの初心者だということもあるけれど、今まで固有名詞がてんでんばらばらに散らばっていたのが星座のようにひとつひとつ繋がってゆく。章を読み進めるに従って…

お昼休みにぼんやりと尾崎翠でググっていたら、2004年(古いよ...相変わらず気づくの遅いよ)のフォーラム開催報告*1にこんな記述があって(!)一体全体どうしよう、ええい、どうしてくれようかと思いました。無念遣る方ないのでここに殴り書き。 ラマル氏…

図書館でお友達が毎年出品しているルリユールの展示会のチラシを見つけたので持って帰る。あら、田中栞さんの名前も載っている。去年のことだけれども、カナさん*1たちが企画している西荻ブックマークでの田中栞さんの和綴本講座、とてもおもしろかった。何…

今日もM先生のうちの前を自転車で通る、朝と夕方。 朝のNHKニュースのお天気お姉さんが「今日はいつもより一枚多く羽織ってお出かけください」と言っていたので一枚多く着込んできたのに思ったよりも暖かくてこの分だと坂を上り下りしているうちに汗ばんでき…

吉村公三郎『暖流』(1939年・松竹大船) 素晴らしかった。 当時はまだ日本では珍しかった女性の自我の萌芽という西欧的な主題をフランス近代劇のような流麗なタッチで描くという、劇作家・岸田國士の原作を映画化した作品で元々ベテランの島津保次郎が監督…

「言葉にできないことを言葉で書いて表し、理性ではっきり理解できることではないことを伝えるのが小説」 と、星野智幸が2/6付夕刊『東京新聞』のインタヴューで語っているのを今朝偶然に読む機会があった。 これは、まったくもって正しい。とか言うと「まっ…

新文芸座で吉村公三郎『西陣の姉妹』と『貴族の階段』の二本立てを観る。 『西陣の姉妹』(1952年 大映) 京都・西陣で栄華を極めた名織元の大森家が時代の流れとともに没落して多額の借金を抱えたまま店の主人は自殺。後に残された三姉妹と母親、それを取り…

それで、上にも書いた通り、日曜日にマキノ二本立て鑑賞ついでにタワレコで『日本のジャズ・ソング』1を買ったのだけれど、さっそく家に帰ってお目当ての二村定一の1曲目を聴いて「あーー!」となる。この『あほ空』という曲(阿呆の空、じゃないよ、青空で…

あなた一押しの商品を一つ!

・平井英子『茶目子の一日』*1 今更わたしごときが紹介するまでもないのですが。ずっと長いこと音楽から離れていたところに、ひょんなところから聞いて(見て)しまったこの曲にしたたかにやられてからというもの戦前音楽への興味がふつふつと。それにしても…

あなたが買って後悔したものは何?(5つまで)

・着物初心者(や、今でもだけど)の頃に訳も判らず安さに飛びついて買ってしまった丈の短い着物、フォーマルっぽい草履(必要なかった)、届いたら思っていた色みと違っていたので箪笥に眠っている帯締と帯揚いろいろ...わりと着物関係では痛い目に合ってい…

今あなたが欲しいものは何?(5つまで)

・ゆまに書房『コレクション・モダン都市文化 全20巻』*1お金と設置スペースがあれば!でもこのヴォリュームはやっぱり図書館で読むものですよねえ。 ・瀬川昌久『舶来音楽芸能史 ジャズで踊って』*2紙恭輔や二村定一や井田一郎などのレファレンスになりそう…

あなたがよく買うものは何?(5つまで)

本とか古本とか映画とか洋服とか着物以外にはあんまりお財布は開かないのだけど、 ・展覧会に行くとたいてい気に入った作品の絵葉書を買ってしまう。 ・麻のキッチンクロスは気に入った柄を見るとつい買ってしまう。 ・井山三希子さんの器でちょうどいいのが…

カナさん(id:cachamai)のところからおいで下さった皆様こんにちは。 はてな初心者なのにバトンをいただきました。謹んでお受けします。