しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

終日休みを取って、午前九時半の開館時間と同時に国会図書館でいそいそと岡田時彦関係資料をひたすら閲覧して過ごす。映画と同様、彼に言及されている本や資料の少なさよ。寂しきことなり。目ぼしい論文をコピーした後、ついこの前、岸松雄『日本映画人伝』…

ムッシュウ・カモフラージュ/岡田時彦『春秋まぼろし草紙』(前衛書房, 1928年) 岡田時彦という名前の、もうとっくの昔、70年以上も前に亡くなった夭折の二枚目俳優にここんとこいよいよお熱なのです。 五代目菊五郎が亡くなったちょうどその日、明治三十…

週末記。 金曜日、フィルムセンターにて川島雄三『特急にっぽん』(1961年)を観る。原作は獅子文六『七時間半』。『珈琲時光』や最近観た『足にさはった女』、電車の映画はやっぱり観ているだけで楽しくて好きだ。驚くべきはこの映画が製作された当時、東京…

エルンスト・ルビッチ『花嫁人形』(Ernst Lubitsch "Die Puppe", 1919) 有楽町朝日ホールにて「ドイツ映画祭2007」*1のプログラム、エルンスト・ルビッチ『花嫁人形』(1919)『白黒姉妹』(1920)を観る。『花嫁人形』がもうあまりに素晴らしくて! 物語…

「モダン日本の里帰り 大正シック」展(東京都庭園美術館) からりと晴れあがった土曜日の昼間、ようやっと懸案の「着物で庭園美術館」を敢行する。本当は群青色と鼠色の縞着物(はじめての柔らかもの!)に水色にサーモン・ピンクや薄紫色や卵色やらの色が…