しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

chiclin アトリエショップのこと親しい友人のmitsouこと奥村麻利子さん・健男さん夫妻が、今月11日に東急大井町線の尾山台でアトリエショップをオープンしました。大きく窓を採った明るい白い部屋で、気持ちのよいところです。床は確か薄いグレイだったと記…

生島遼一『春夏秋冬』所収の「弟の玉子焼」というエッセイは、しみじみよい書きものであるが、そのなかに期せずして中村正常の名前がちらと出てきたので、久しぶりに尾崎翠のこと(id:el-sur:20090625)を思い出した。あの珠玉の文章作品を書いた翠が『詩神…

生島遼一『春夏秋冬』(講談社文芸文庫)*1 黄金週間のあいだに一度、他の本と一緒に読んでいたのだが、その時はあまりにもさらっと読んでしまったので、なんとなく再読したくなって、また読み返している。山田稔さんのいつもの抑制された、けれども、ふかい…

柏倉康夫『マラルメ探し』(青土社、1992年)よりメモ:「私はこの桁外れな作品を見た最初の人間であると信じています。マラルメはこれを書き終えるとすぐ私に来訪を求め、私をローマ街の居室へと招じ入れたのでした。......彼は黒ずんだ、四角な、捩じれ脚…

もともとの好みとして、寒色系の色をたえず頭のなかに抱えているというのがあるにせよ、この冬はながく寒いままいつまでもつづくように思え、北の冬のイメジが結晶化されたような美しさをたたえた言葉に見とれることが多かった。昨年の真冬のあいだは、極北…

『spira/cc』01号

思うところあって、しばらくここを放っておいたのですが、またそろそろと再開するかも・しないかも。Spiral Recordsとcrystal cageが協同で発刊しているフリーペーパー『spira/cc』01号に、河野道代さんの『時の光』の書評を載せていただきました。12月にこ…