しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや



連休中は、憧れの富士屋ホテル(和洋折衷のうっとりするような建造物!なのだけれど、よくよく細部を見ると素敵なだけではなく結構可笑しい部分もあって楽しいのです、階段の手すりには猿を狙っている蛇が彫られていたり、「国際髭学会」なる古今東西のお髭の素晴らしい紳士たちの写真が飾ってあったり)に泊まったり、世田谷美術館で「福原信三と美術と資生堂」展をしっかり海野弘先生のトークショーに合わせて観に行ったりと色々とお出かけ三昧をして、怒濤の溝口週間が終わったあとも飛んで歩いていたからなのか、わたしにしては珍しく風邪を引いてしまいました。まだ、ぐずぐずしているのだけれども、書きたいことも溜まっているので再開します。ええ、勿論、お題はいよいよ佳境に入ってきた「英パンを探せ!」ですことよ、ってまだやるのかよ!って声が聞こえてきそう....ごめんなさいね。「福原信三と資生堂」展の感想も書きたいのだけれど、優先順位があるので....。


さて、エクスキューズはこれくらいにして。
最後に観るべくして観た感のある傑作『瀧の白糸』(1933年)が現存する岡田時彦主演の最後の作品ということで、俄然、最近の興味は蒲田以降(1931年〜)の英パンという感じになってきたのだけれど、そんなわたしにうってつけの本がある、ということをとある親切な方より教えて頂いて、さっそく古本屋さん(いつも素晴らしい品揃えの有藤書店!)にいそいそと注文して取り寄せる。