しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

お昼休みにぼんやりと尾崎翠でググっていたら、2004年(古いよ...相変わらず気づくの遅いよ)のフォーラム開催報告*1にこんな記述があって(!)一体全体どうしよう、ええい、どうしてくれようかと思いました。無念遣る方ないのでここに殴り書き。

ラマル氏は、翠が観た映画をリスト化し、それを実際に観るという、今となっては困難な仕事を成し遂げつつあるといいます。

「翠が観た映画」を「リスト化」して「それを実際に観る」ですって!!凄い、凄すぎる。リストが観たい、いいえ、むしろそのリスト作りから参加したいくらいです。


また、フォーラム第2部では、こんな内容の講義があったらしい。

講 演
13:45〜14:45 「尾崎翠と1920〜30年代の映画文化」
(リヴィア・モネ)
14:50〜15:50 「尾崎翠の感覚と文学と映画評論」
(トマス・ラマル)

ちょっと、これなー。待ってほしかったなー。わたしの今現在の関心領域ど真ん中なんですけれど!特に、リヴィア・モネさんの「尾崎翠と1920〜30年代の映画文化」ッて!もう!好きなものが仲良くふたつ並んでしまったという感じ。


もう、もう、そんな凄いリストを作成中のラマルさんを追跡して、McGill Univ.だけでなく、ハーバードのReischauer Institute of Japanese Studies*2の頁まで観に行ってみたけど、自己紹介の所に

Thomas LaMarre (McGill University/Associate Professor of Japanese Studies, Dept. of E.A. Studies) Completing a project on Ozaki Midori's film writings; working on manuscript on cinema, animation and new media.

とあるのを発見する。"Completing a project on Ozaki Midori's film writings"ですって、ウッソ!早くコンプリートして研究成果を発表して欲しい!そしてリヴィア・モネさんとの共著も一刻も早く出してほしいと切に切に遠いこのFar Eastより願っています。...ひょっとするともう出版予定が決まっていたりするのか知ら?ああ、ほんとに楽しみすぎる。お二人ともカナダ国籍をお持ちでカナダの大学で教えているのかー、カナダ凄いな、懐大きいな。ジョニ・ミッチェルブルース・コバーンの国だものね。(←それは偏ってる)フリー・デザイン*3とミューチュアル・アンダースタンディング*4の国だものね。(←さらに偏っている)

*1:http://www.7th-sense.gr.jp/eiga/eiga1-con2004.html

*2:うろうろ研究者一覧も眺めていたら柴田元幸先生もいらした。

*3:わたしの一番好きな盤は"Stars/Time/Bubbles/Love"

*4:今年にはいってから遅ればせながら親切なお友達に教えてもらって驚愕、もう再発も出尽くしたと思っていたけれどまだこんな凄いのが残ってたんだー