しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

今日は小津安二郎の誕生日にして命日であり、そしてもうひとつ。



ジャーン、



1930年12月12日、浅草帝国館にて英パンと栗島すみ子主演作品のナンセンス・コメディ、”紳士淑女一千一夜" ”秋季超特作本格喜劇" 『お嬢さん』の封切日!なのであります(←って別に新発見でも何でもなく、つい最近になってその事実に気付いたのが嬉しくて勝手に喜んでいるだけの話)。



今のところ現存していない岡田時彦主演映画の中でも、特に観たいなあと思っているのが、この『お嬢さん』と



・トーマス栗原『アマチュア倶楽部』(1920年
・阿部豊『足にさはった女』(1926年)
溝口健二『紙人形春の囁き』(1926年)『日本橋』(1929年)『祇園祭』(1933年)
清水宏『戀愛第一課』(1929年)



なのですが、ああ、来年こそは、鈴木重吉『何が彼女をそうさせたか』(1930年)みたいに、ひょっこり何処か遠くの国で幻のフィルムが見つかったりとかしないものでしょうか....と未だに一抹の望みを捨てきれずにおります。



今夜は『お嬢さん』のシナリオを読み返しながら、新米新聞記者に扮した英パンと斉藤達雄の名コンビをにんまり想像して楽しむことといたしましょう。この映画の主題歌で天野喜久代と二村定一が吹き込んだという「お嬢さんの唄」も気になるなあ。聴いてみたい。