しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

週末、大型書店に鳥影社から刊行中のヴァルザーの新刊『ローベルト・ヴァルザー作品集3』*1を買いに行ったのだが、あいにく品切であった。たぶん発売日を待ってすぐにもとめた人がいたのだ。わたしはちょっと出遅れた。今は、ゼーバルトを読んでいるので、じっさいにヴァルザーを読むのはもう少し後になるけれど、ふと、一昨年の欧州旅行の際にやりとりをした、ベルンにあるRobert Walser Zentrumのハートマンさんという方のとても親切なメールを思い出した。「ヴァルザーセンターの開館は水〜金曜日の13時から17時までで、もし日時を指定してもらえるなら、当日誰かを案内役として送り出しますし、もしローベルトとカール・ヴァルザー兄弟に興味をお持ちなら、ベルンから列車で30分ほどのビールという街にある、Museum Neuhaus in Biel (http://www.mn-biel.ch/index.php?lang=de)の訪問も考えてみたらいいでしょう。ここの博物館は、ヴァルザー兄弟の常設展示があるのです」とのことだった。結局、候補として挙がっていたベルン行きは中止になってしまったので、ハートマンさんのご厚意に添うことはできなかったのだけれど、ヴァルザーの一読者としては、ベルンとビールは、いつか行ってみたい場所のひとつだ。