しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

fragments

78 リスは、すなわち木鼠です。地上へも来ますが、多くは樹のうえをまわり歩いて、植物質を荒します。リスの食わない樹の実は少ないくらいでしょう。ことにブナ、カシ、クルミの果実は、ひどくわたしの好むところであります。 平出隆『胡桃の戦意のために』…

今日は、せっかくの土曜日だというのに冷たい雨が降っているので、大人しく家のなかに居ることとなった。ふと思い立って、"The World of Donald Evans"から、戯れに"Stein"の章を試訳してみたりしたので、ちょっと載せてみます。 "Stein" スタインは、ベルギ…

夢の記憶、記憶の夢 首筋をじりじりと照りつける午後の強い日射しが、放課後の乾き切った砂埃の立ち上る校庭の何もかもを白い白い光で包む頃、植物の本能が鬱陶しくなるほどにびっしり色濃く葉を付けた桜の枝が陽光に向かって大きく迫り出すので、あんなにも…