しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

札幌のテンポラリースペースというギャラリーで、12月9日から開催される吉増剛造展のタイトルが「水機ヲル日、...」となっているのに気づく。それで、7月末に早稲田で見せていただいた大判の原稿の束のことを「水をくぐって染められた糸で織られた「機織りもの」のような気がしてきました」と手紙に書いてお送りしたことを思い出した。昔の「機織り」の話からはじまる、吉増さんのお母様が書いた『ふっさっ子剛造』(矢立出版)を偶然に読んでいたから、きっとそんなことを書いたのだ。お母様の語り口がほんとうに魅惑的で、すっと引き込まれた本。

夜、amazonから届いた『詩の練習』13号を読む。「シンカンセンニナンカ乗ルモノカ......」という幼児の怒りの小聲に耳を澄ます。