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しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

art art

岡田時彦写真館の巻>


英パン、英パンて四六時中騒ぐので家人には呆れられ、図書館ではとっぷり日が暮れるまでひたすらいそいそと英パン探しに没頭し、最近ではついに四文字の字画が似通っている漢字はすべて「岡田時彦」に見えてしまう(それはまさしく幻覚....)昨今ではありますが、そしてもういい加減、ここを観てくださっている方からも「またかよ....!もう飽きたよ」の声をいただいていることは、訪問者の数が心細くなっていることから重々承知しております。が、ちょっと待って欲しいのです。



現在、ウェブ上でちらほら見ることが出来る岡田時彦の写真はたいてい決まりきったものに限られ、あまりにもよいのが少なく、図書館で『キネマ旬報』など当時の昭和初期の映画雑誌を閲覧するたびに、または、DVDで小津安二郎サイレント映画三本『東京の合唱』『その夜の妻』『淑女と髯』を繰り返し観るたびに、「本当の英パンはこんなにも素敵なのに、何故ウェブにはよい写真がないの!?」と日々悶々としていたのですが、今日はとある方々*1から貴重な写真の数々をお借りして、「日本映画界はじまって以来の名優」「天性の美貌の上に、天才的な演技の持ち主」(山本嘉次郎)「近寄り難くて、怖いくらい美しかった」(夏川静江)「センスが良くて、上品で、スマートで、しっとりする演技をした人」(益田喜頓)「バレンチノにも匹敵する不世出の二枚目」(碧川道夫)と謳われた岡田時彦の素晴らしい美貌をここにみなさまにご披露いたしたく、とくとご覧くださいますよう。(....とか何とか言いつつ、一番喜んでいるのは勿論わたしなのですが)



まずは、極めつけの素晴らしい美麗フォト。
新興キネマ入社時、昭和8年春の写真。もう、こーれーがー(!)あまりに綺麗で美しくて本当にクラクラ。ていうか、軽く卒倒しました。




つづいて、着物姿も素敵な英パンの横顔、これまたため息ものです。写真のセピア色がまた堪りません。うっとり指数100。




松竹蒲田入りして及川道子と組んだ、清水宏監督作品『抱擁(ランブラッス)』(1930年)のスチール。同じく北村小松脚本・清水宏監督作品『戀愛第一課』と並んでこれは本当に観てみたかった....。




最後は、サイン入りブロマイド。日本人離れしている彫の深さ。某古書店のカタログに載っていたものだそうでいつ頃撮られたものか不明だけれど、髪型がポマードべったり(日活時代)じゃないし、くせ毛っぽく見えるので蒲田時代以降のものかと思われます。何となくたぶん新興キネマの頃じゃないか知ら?と思うのだけれど。裾から覗くのは何てか細い手首....。英パンが1934年1月16日に夙川の家で亡くなった時、雪の中を駆けつけた谷崎潤一郎が弔辞を読んで「組まれた手も安らかな顔も白い蝋のよう」「珠のように美しく輝き、透きとおって」「清らかな香を放つに似たり」(凄い適当な意訳してます、だって原文は漢文なんだもの....誰か全部現代語訳して欲しい....)と述べていたのを思い出す。



本当は、もう少しあるのだけれど勿体ない(うふふ)ので小出しにしまーす、またの機会に!なんて。
それにしても、英パンたら本当に何て美しいのでしょうか!あまりに眩しく美しくもはや本人を一個の藝術として見なしておりますがゆえ、カテゴリが[art]になっている*2のにご注目(真顔ですとも!)。

*1:日本映画のファンサイト「邦画ロマンカフェ」(http://haru06sherry.hp.infoseek.co.jp/)のみなさまよりお借りしました、感謝!別館の「永遠の桑野通子」も素晴らしいので必見です。

*2:これは日頃から愛読しているナギさんのブログ(http://blog.nagii.org/)8月8日更新分を読んで、あ、これ真似したーいと思い勝手に拝借。