しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや

先日の金井久美子さんの展示で観た「『裁かるるジャンヌ』へのオマージュ」が目に焼き付いて離れず(あの7インチレコードは何処から来たのだろう?Cahiers du Cinemaのおまけか何か?)、ちょうど今週はアテネフランセにて「映画の授業」がかかっていて、今日はカール・ドライヤー裁かるるジャンヌ』『吸血鬼』の二本立てを観に行こうと思っていたのに、用事を済ませた後、東京駅周辺でうっかり手間取っているうちに*1上映時間に間に合わなくなってしまうというトホホな状況となる。日が暮れかけてから御茶ノ水に出たものの、仕方がないので前々から楽しみにしていた古書会館の「小林かいちと大正イマジュリィの絵葉書たち」の展示のみ観て、それからぶらぶらと坂を下って東京堂にて『国際シンポジウム溝口健二 没後50年「MIZOGUCHI 2006」の記録』と笠智衆小津安二郎先生の思い出』を買う。昨年秋からあんなに刊行を心待ちにしていた小林かいちの図録は何となく買わずに出てきてしまう。すずらん通りを横断して、小宮山書店のガレージセールを横目に、階段を下りた神田伯剌西爾でさっそく買ったばかりの笠智衆の本をすっかり読んでしまう。えーと、『大船日記』の再録だし、特に買わなくてもよかった気もする内容だったけれど、小津本が新刊で出ると聞けば一も二もなく色めき立ってしまう昨今なので仕方ない。

*1:新丸ビルWim Neelsのすっごく可愛いブルーグレーのワンピースを試着してたりした。