しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや


図書館でお友達が毎年出品しているルリユールの展示会のチラシを見つけたので持って帰る。あら、田中栞さんの名前も載っている。去年のことだけれども、カナさん*1たちが企画している西荻ブックマークでの田中栞さんの和綴本講座、とてもおもしろかった。何しろ手先が不器用なもので切ったり貼ったりの緻密丁寧な作業が不得手(雑で大雑把な人間なので...)なのがむむむだったけれど、製本は本そのものを愛でる傾向のある人にはたまらないと思う。また機会があればやってみたい。田中栞さんも親切ないい方だったし。蔵書票の方も気になる気になる。


わたしの勤務する図書館にも貴重書と呼ばれる本が沢山あって、端くれ図書館員にはなかなか触る機会がないのだけれども、地の部分が色とりどりのマーブル模様だったり、表紙に唐草模様の型押しが施され金粉が載せられているものなど、どれも意匠を凝らした美しい革表紙の書物ばかり。勿論相当な年月を経ているので何となく黴臭いし埃っぽいし紙も黄ばんではいるけれど、昔の人々の書物に対する思いの深さがひしひしと伝わってきておそるおそる頁を繰るだけでじんわりと感動してしまう。


そして、現代にもそんな思いで本に向き合っている方々がいるということは嬉しいことです。美しい製本の魅力が味わえること請け合いな、東京製本倶楽部展の日時はこちら。わたしも会期中に都合をつけて行くつもりでいます。

第4回東京製本倶楽部展「本の国、本のかたち」
2007年3月6日(火)ー11日(日) 10:00〜18:00 目黒区美術館 区民ギャラリー
http://bookbinding.jp