しっぷ・あほうい!

或る日のライブラリアンが綴るあれやこれや


車夫遊侠伝 喧嘩辰 [DVD]


山崎まどかさん*1がやっていた、フィルムで観てよかった旧作映画ベスト10をわたしもやってみんとしてするなり。順位がついていますが、1位はともかく、2-5位はほぼ同じくらいどれも素晴らしかった作品です。来年もまた良い映画が沢山観られますように。


1. 加藤泰『車夫遊侠伝 喧嘩辰』(1964) *2シネマヴェーラ
2. 溝口健二祇園の姉妹』(1936) *3フィルムセンター
3. ゲルハルト・ランプレヒト『少年探偵団』(1931) *4フィルムセンター
4. ジャン・ルノワール『牝犬』(1931) *5日仏学院
5. マキノ正博『昨日消えた男』(1941)*6新文芸座
6. アブラム・ローム『ベッドとソファ』(1927) *7フィルムセンター
7. ヴィリ・フォルスト『たそがれの維納』(1934) *8 フィルムセンター
8. マックス・オフュルス歴史は女で作られる』(1956) *9日仏学院
9. ボリス・バルネット『トルブナヤ通りの家』(1928) *10フィルムセンター
10. ビクトル・エリセミツバチのささやき』(1973) *11シャンテ・シネ

*1:id:saltwatertaffy

*2:もう素晴らしすぎて言葉になりません、ただただ好きすぎる映画。この歓びはわたし的にはルノワールフレンチ・カンカン』と同じ種類のもの。

*3:遅ればせながら観ました映画その1・ラストの山田五十鈴の叫びが胸に突き刺さる。

*4:半ズボン万歳!少年たちの行進してゆくシーンの素晴らしさ!

*5:遅ればせながら観ました映画その2・ミシェル・シモンの表情が凄すぎる。

*6:『待っていた男』とセットで観たけれど、「なるほど、なるほどねえ」「まったくだ、いや、まったくだ」の渡辺篤とサトウ・ロクローの屑屋コンビが大好きなので。

*7:もう何年もの間、ずっと観たいと思って機会を逃し続けていたシクロフスキー脚本の作品、ようやく観ることができた。女の子がモガっぽい断髪で可愛い。

*8:ウィーン上流階級の社交界を舞台にした映画、衣装を観ているだけでうっとりと目に愉しい。

*9:遅ればせながら観ました映画その3・オフュルスの『快楽』が大好きなので観に行ったけれど、めくるめく輪舞のようなカメラワークにくらくら。

*10:遅ればせながら観ました映画その4・巨匠バルネットのサイレント期の傑作。『快楽』も階段のシーンが印象的だったけれど、この作品でもアパートの階段で繰り広げられる住人たちのドタバタな騒動が可笑しい。ロシア女ってそれにしても「可憐」ということばが世界一似合わない人たちかもしれない。

*11:これは10位ですが、人生の一本のひとつなので敢えてこの位置、ビクトル・エリセの作品は何度でも何度でもスクリーンで観たい。